ahamo・povo・LINEMO大移動!?本当に安いの?

2021年ソフトバンクの「LINEMO」から始まりauの「povo」3月29日ドコモの「ahamo」のサービス開始で出揃ったオンライン専用ブランド。一部新プランと表現されているが,ショップサポートが無く,キャリアショップなどの対面では契約出来ない。

しかし,「料金が安くなる」だけ理解したユーザーのキャリアショップへ問い合わせなどが相次ぎ各キャリアのスタッフ対応について物議が交わされている。

今回はオンライン専用ブランドが本当に自分にあった料金なのか?乗り換え(プラン変更)への道のりまでを解説していきます。

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オンライン専用ブランド「ahamo」「povo」「LINEMO」料金

 ahamopovoLINEMO
提供キャリアドコモauソフトバンク
月額料金2,970円/月2,728円/月2,728円/月
利用可能
データ量
20GB20GB20GB
国内通話料
(OP)
5分以内の通話
無料含む
【トッピング】
5分以内の通話無料
550円/月
【オプション】
5分以内の通話無料
550円/月
各キャリア税込価格

上の表で比べると「povo」と「LINEMO」が横並びで安いですね。「ahamo」は5分以内の通話無料(他社550円/月)を含む料金で差別化しています。
なので,5分以内の通話無料が必要な方は
ahamo=2,970円<povo・LINEMO=3,278円でahamoなら税込308円/月の節約となります。

あなたが使用する・使いたい月のデータ量はいくつですか?

オンライン専用ブランドの月の使用量は上限20GB。2年前の3キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)の料金と比べると40%以上値下げとなっている。
しかし,本当に注目して欲しいのは,

自分の使うデータ量を理解していますか?

私は,この部分が特に重要だと思っています。
スマホはとても便利なツールですが,余り利用されていない人も沢山います。

インターネットでスマホ料金の確認は出来ますか?

過去には請求書が発行されて内容が分からなくても料金位は目にしていたかと思います。今はペーパレスの流れから,ネット明細に変更され,毎月の料金詳細を確認していますか?前月・前々月の使用データ量はいくつでしたか?

インターネットを使って料金を確認出来ない方にはオンライン専用ブランドはお勧めしません。

ネットで料金確認が出来ないレベルでは,この後の乗り換えやデメリットに該当して,不便さを痛感されることが予想されます。あくまでこれはオンライン専用ブランド乗り換えの入り口です。

各キャリアの新ブランド(プラン)発表会見で「デジタルネイティブ世代」の20代ユーザー向けのプランとしています。
最低でも周りにスマホのことで頼れる家族やお友達がいる方を推奨します。

毎月20GB必要ですか?そもそも3GB以下しか使っていない?

ここでA・B・Cの3つのパターンに分けて考えてみます。

パターンA 毎月20GB使いたい方

つい数年前までの4GLTEプランのデータ使用量の上限は20GB前後でした。
自宅でインターネット環境がない方でも月末まで使い切る人は少なかったでしょう。
ある意味ちょうど良いプランだったと思います。料金は6〜7,000円と高かったですけどね。
この使い方で料金が下がると言う意味では同意できます。(今が数年前の状況なら・・・。)

パターンB 毎月3GB未満しか使わない方

ここで毎月の「データ使用量3GB」と言う目安を考えていきたいと思います。
3GB以下の使用量であれば,オンライン専用ブランドよりもau・ソフトバンクのサブブランド「UQモバイル」や「ワイモバイル」の方が安いです。

UQモバイルやワイモバイルなら,auショップやソフトバンクショップで対応が可能です。
なので,ショップの人に相談したい方はキャリアの「サブブランド」を検討すると料金も抑えられ安心です。

参考公式サイト
ソフトバンクのサブブランドはY!mobile
auのサブブランドはUQモバイル

パターンC 毎月1GB未満で収まっている

スマホを持ってるだけでデータ使用量が1GB未満。
インターネット環境(Wi-Fi)があるからデータ量が減らない。

このパターンの方は本当に使わないのか,データ量の節約が上手な方の二極化されます。
この方もBパターン同様オンライン専用ブランドは高いです。サブブランドを検討される以外にもとんでもない料金でスマホを利用できます。

楽天モバイルなら
1GB未満なら主回線1台のみではありますが0円です。
料金だけで見たら,これ以上ないですね。

楽天モバイルをお勧めする方は,毎月のデータ使用量がコントロール出来て,通信品質を気にされない方、スマホの契約に慣れている方(中級者)に適しています。

まだまだ,第4キャリアとして2019年10月に参入してきた楽天モバイルは通信設備に課題があります。通信エリアや品質は3キャリアに劣りますが,使い方(契約の仕方)によっては大きく節約できるでしょう。オンライン契約に慣れている,中級者以上の方であればお勧めします。

オンライン専用ブランドへの契約デメリット

オンライン専用ブランドには料金が安くなる秘密があります。
それは,使用料金には通話や通信をするためだけでは無く,維持管理費やサービス料が含まれているからです。
このサービス料の部分を切り取って解説すると料金が安い理由が理解できます。
料金を安くするために以下のサービスが利用出来なくなります。当たり前のように使っていたサービスが該当していたら要検討としてください。

  1. 【デメリット】ショップサポートが受けられない
  2. 【デメリット】契約方法はオンラインのみ
  3. 【デメリット】契約は個人契約で20歳以上の方のみ
  4. 【デメリット】支払い方法はクレジットか口座のみ
  5. 【デメリット】料金の問い合わせもオンラインのみ
  6. 【デメリット】スマホの機種の管理(不具合・修理)は自己責任
  7. 【デメリット】通信不具合などが起きた場合,別の通信機器が必要
  8. 【デメリット】キャリアメールが使えない
  9. 【デメリット】留守番電話が使えない
  10. 【デメリット】3Gネットワーク(プラチナバンド)が使えない
  11. 【デメリット】家族や光回線・電気などの各種割引が適用されない場合がある
  12. 【デメリット】スマホと SIMのセット販売は限定的

ショップサポートが受けられない

そもそも,ahamoやpovo・LINEMOはキャリアから発表されていますが,ショップでは扱っていないサービスです。例えばドコモであれば自社サービスのギガプランを勧められるか門前払いで終了です。

契約方法はオンラインのみ

今スマホなどを利用しているのであれば,インターネットで申し込み出来ます。もし,スマホも無く,ネットワーク環境もなければ契約すら出来ません。

契約は個人契約で20歳以上の方のみ

ドコモだと未成年(12歳〜19歳)は契約名義人として契約が可能です(未成年のため親権者の同意が必要)。オンライン専用ブランドでは満20歳未満の契約は出来ません。

支払い方法はクレジットか口座引き落としのみ

令和の時代では減ってきましたが,昭和世代は払込用紙で支払いが出来ました。今では払込用紙は滞納などで諸事情ある方が利用されていますが,オンライン専用ブランドでは設定出来ません。

料金の問い合わせもオンラインのみ

オンライン専用ブランド以外でもキャリアアプリで利用料を確認する事が出来ます。契約内容を理解している方なら料金の増減が分かるはずです。中には銀行口座からの引き落としで金額の違いに気付き問い合わせを行いたい場合,カスタマーセンターなどの窓口へ電話やショップを訪れる人も少なくありません。
オンラインチャットを利用したことはありますか?
例えば,ソフトバンクではLINEを利用し,LINEチャットで問い合わせの対応をしています。AIによる言語認識で答えている為,問い合わせ内容を明確に打ち込まないと質問の回答がまとを得ない事が多いです。

スマホ端末の管理(不具合・修理)は自己責任

ショップや家電量販店で購入した場合,ちょっとした不具合はスタッフが対応してくれることで解消される事があります。この場合,自分自身で症状を調べて対処していく必要があります。
画面割れや電源が入らない場合は自身からメーカーへ問い合わせが必要になります。スマホをオンライン購入した事がある方ならわかると思いますが,問い合わせはメールやチャットで対応となり,郵送修理となります。代替え機は基本ありません。
スマホ本体が壊れた時にどうするか事前に考えてく必要があります。

通信不具合などが起きた場合,別の通信機器が必要

ahamoやpovo・LINEMOのSIMカード(eSIM含む)のエラーで通信出来ない場合。別途通信機器が必要になります。近年自宅に光回線などのインターネット環境が無い家は減ってきましたが,一人暮らしでネットも固定電話も契約していない方も増えてきています。この場合,今までであればショップで電話を貸してもらう事も出来ました。(私の近所はカスタマーセンターへ電話のために貸してくれました)しかし,オンライン専用ブランドでは対応店舗が無いため問い合わせ出来ません。

ネットカフェなどを利用して対応するのはセキュリティ上とてもおすすめできるものではありません。
ひとり暮らしであれば固定回線とサブスマホ端末の導入をお勧めします。

キャリアメールが使えない

ドコモでは@docomo,auでは@ezwebなどのドメインが発行されEメールを使う事が出来ます。
このキャリアメールアドレスを使う事が出来ません。10年前なら無料のフリーメールが少なく,メールアドレスが有料であった為,連絡手段として契約していた方は少ないでしょう。
このメールアドレス問題は,以前から私はキャリアメール離れを推奨しています。
スマホの普及に合わせ,アンドロイドなら「Gmail」がiPhoneなら「iCloud」のフリーメールが利用する事が出来ます。その他にもYahooやマイクロソフトなども無料のアドレスが作成出来ます。

連絡用のメールアドレスは事前に変更しなければなりません。

留守番電話が使えない

留守番電話サービスは使えません。
留守番電話サービス自体は折り返し対応やLINEなどのチャットアプリで対応できると思います。
ahamoで更に深掘りして,キャッチフォンや転送サービスも利用出来ません。用途は限られますが,ビジネスで利用されている方には課題点となります。(そもそも法人契約は対応していません)

3Gネットワーク(プラチナバンド)が使えない

現在2021年既に3Gネットワークの停波は予告されています。オンライン専用ブランドに切り替えなくても使用することは出来なくなります。
山岳地帯の現在設備の3Gから4Gなどへ切替がされていない地域では通信が不安定になることが予想されます。

ドコモ:2026年3月末停波
au:2022年3月末停波
ソフトバンク:2024年1月下旬停波

家族や光回線・電気などの各種割引が適用されない場合がある

デメリットの最大のポイントはこの割引問題です。
個人の使用量や料金などで節約できる場合でも,家族単位で見たら料金が上がってしまう場合があります。1つのキャリアで複数台の契約で家族割やキャリア間の無料通話などが当てはまります。

ドコモは家族割についてはカウント対象としていますが,auは期間限定(未定)ソフトバンクは対象外としています。
ソフトバンクの割引についてはYahooプレミアムやPayPay還元祭などのグループ対象からも外されています。

例えば、家族割の場合、条件が変わるため、例えば、ソフトバンクでは2台で@660円。3台で@1,111円の割引を受けられる。全て1人で支払いされている場合。2台だと660円の割引がなくなり。3台だと902円の割引分支払いが増える事になる。

スマホと SIMのセット販売は限定的

オンライン専用ブランドは SIMカードの発行が主なサービスとなっており、スマホ本体の取扱いについては限定的でドコモのahamoは数機種取扱いがあり、auのPOVOとソフトバンクのLINEMOではスマホ本体の販売は開始時点では有りません。

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