解除料金1000円はいつから?ドコモ・au・ソフトバンクとユーザーが大混乱

解除料金1000円はいつから?ドコモ・au・ソフトバンクとユーザーが大混乱 MNOキャリア情報

「モバイル市場の競争環境に関する研究会」で新たな動きとして携帯電話の契約解除料「1,000円」と議論されている

メモ

2018年10月に開催された「モバイル市場の競争環境に関する研究会」。2017年12月から2018年4月まで開催されていた「モバイル市場の公正競争促進に関する検討会」を受け継ぐ形でスタートした研究会だが、その発端となったのは、2018年8月の菅官房長官の「携帯電話の料金は不透明で、他国に比べ、高すぎる。4割程度は下げられる余地がある」という発言にある。

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解除料金1,000円いつから

【2019年秋頃施行予定

解除料金1,000円は2019年秋頃施行予定

6月7日、新聞やテレビが「携帯契約解除料金、上限1,000円」と報じられ、
6月11日、総務省で開催された「モバイル市場の競争環境に関する研究会」において、総務省から携帯電話サービスの完全分離プラン、回線契約の期間拘束などに関する省令案が示された

この内容に、スマホ業界関係者が戸惑いの声を上げている。あまりに急な話で不安要素が多すぎる

なぜ解除料1,000円にするの?

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクは2年契約の解除料金として9500円を取っており、これが「乗り換えの障壁」となっている。

電気通信事業法の改正案

契約解除を不当に妨げる条件を約束させることを禁じる

電気通信事業法の改正案では、契約解除を不当に妨げる条件を約束させることを禁じているため。これが解約料の値下げにつながるものと思われる

政府としては、この解除料を安価にすることで、キャリアを辞めやすくする環境を整備。大手3社に値下げ競争を促している。

携帯電話市場における競争政策上の課題について(平成 30 年度調査)

2019年6月28日公正取引委員会資料より
謎の官僚
謎の官僚

今年10月に第4のキャリアとして参入する楽天!
「大手3キャリアを辞めて楽天にしよう」

ヤスさん
ヤスさん

総務省は楽天の回し者のようだ・・・。

縛りについて

契約解除料

期間拘束のある契約を解除したときに発生する。期間拘束のある契約は、俗に「縛り」とも呼ばれる

スマミ
スマミ

違約金」と表現してる「契約解除料」が「悪い慣習」みたいだけど、実際はどうなの?

ヤスさん
ヤスさん

当初は月額基本使用料が半額に割り引かれていたけど、現在は、月に1500円と割安の設定になっているし、期間を拘束しない契約を選ぶこともできるよ

モバイル業界が特殊というわけではない

期間を決めた契約はスポーツクラブや英会話スクールなど、さまざまな業界の一般的な会員サービスで広く普及している商慣習で、モバイル業界だけが行なっているものでは無い

「縛り」の誤解

縛り」として、よく挙げられるのが月々サポートなどの月額割引。これは改正電気通信事業法により、すでにNTTドコモは5月31日終了、auとソフトバンクも順次終了予定となっている。この月額割引は本来、端末購入に伴って受けられる「割引」であり、「縛り」とは言えない

端末分割金の支払い回数

現在は端末の購入代金を分割で支払うことが多いが、この分割払いを「縛り」と捉える人もいる

しかし、端末代金の分割払いは、あくまでも商品を購入した代金の分割払いであり、各携帯電話会社を解約したからといって、支払いが免除されるわけではない

ヤスさん
ヤスさん

ちなみに、端末代金の分割払いは、携帯電話会社を解約しても一括清算する必要がなく、継続して最終回まで支払うことができるよ

縛り契約の新ルール

契約期間内の解約については解除料金1,000円

月額料金プランについても、ドコモとKDDIは2年契約を結ばない人の料金に月1500円、ソフトバンクは2700円を上乗せしているが、新ルール案の契約期間なしの料金プランは上乗せ額は月170円までとする

2019年秋から解除料1,000円は難しい?

実施するには2019年秋までの約3ヶ月の猶予では時間が短い

これまでも、総務省の議論によって、新しいルールが導入されてきた。例えば、MNPのウェブ受付や中古端末SIMロックの解除などがあるが、いずれも、導入するまで一年弱から1年半の猶予期間が置かれていた。しかし、今回の省令改正が、即時対応となれば、現場は大混乱しかねない。

なぜなら、すでにNTTドコモとKDDIは、総務省の「完全分離プラン導入」という意向を受けて、新しい料金プランを6月からスタートさせ消費者への対応を進めている。

しかし、この新料金プランは、解除料9,500円を前提に作られているため、解除料が1,000円以下となれば、それに見合った料金プランに作り変えなくてはいけない。

解除料1,000円の罠

関係者によれば「新料金プランは当然、解除料が上限1,000円ということを考えて設計していない。秋に対応するのは無理に等しい」と話している

規制の金額の根拠が無い

2019年6月11日の1,000円という金額が算出された根拠は、消費者を対象にしたアンケートに基づいたものであり、提案時にはその内容も結果もまったく明らかにされないかった

2019年6月18日この1,000円という金額の根拠として総務省は、5月27日〜30日にインターネットで実施したWebアンケートの結果(回答数6,000名)と説明した

携帯電話の期間拘束契約 に関する利用者の意識調査

総務省資料より

携帯電話の解約には違約金のほか、他社からの乗り換え(MNP)手数料2,000―3,000円、新規契約時の事務手数料に3,000円かかる。
違約金以外に約6,000円の手数料がかかることを想定してアンケートに回答しているようです

スマミ
スマミ

アンケートで「契約解除料はいくらがいい?」って聞かれたら、一番安い項目を選ぶよ!

消費者へのアンケート結果によって、政策の具体的な内容を決めてしまうのであれば、どんなビジネスも成立しなくなる

各社の協議で、現在の9500円を一定額、半分程度までは下げることが検討されており、最終的な判断は改正電気通信事業法が施行される11月の段階まで待つ方向性だったが、その水面下の調整を完全に無視するような形で、今回の「違約金1000円」案が一部のメディアに報じられ、会合での提案に至ったという

スマミ
スマミ

私だったら、携帯電話料金はとにかく安ければいいから「1000円でいいじゃん」

ヤスさん
ヤスさん

私の会社がそんなこと言われたら、「はい、分かりました」って素直に言えないなぁ…。

ヤスさん
ヤスさん

「2年未満で辞める人を前提としたプランとなれば、月々の通信料金は高くしなきゃ会社が回らないよ(><。

キャリアの考えは、解除料が9,500円でユーザーが辞めない前提で、2年間使い続けるという約束をしているからこそ、新プランの料金になるわけで「解除料が安いから、もしかしたら辞めるかも」という人に同じ料金プランを提供するのは無理があるという。

乗り換えしやすくする?移行にかかるスイッチングコスト(乗り換え費用)を低下?

通信料端末代金解約料
現在高い安い高い
今後安いとっても
高い
安い

現在:通信料/高い・端末代/安い・解約料/高い
今後:通信料/安い・端末代/とっても高い・解約料/安い

スマミ
スマミ

支払い総額は今までと変わらないと思うけど?

囲い込みは既にスマホサービスだけでは無い

現在、家族割や固定インターネット回線の組み合わせに加えて、有料オプションの付加、クレジットカード契約、さらに電気、ガスなどもセットに契約すれば安くなるという競争が過熱

スマホの料金だけ見れば、NTTドコモやKDDIが新料金プランを導入したことで、3キャリアでも通信料金は横並び、キャリアと格安スマホの料金差もなくなりつつある

解除料の改定を秋までに導入」というのは、これらを全て算出し直す事になるので、スマホ業界とユーザー大混乱を巻き起こす

解除料以外にも端末割引の制限

端末代金の割引については、総務省が5月30日に開催した「モバイル市場の競争環境に関する研究会(第13回)」で各社から意見が挙がったばかりで現在議論されていおり、6月18日の総務省有識者会議で、端末割引2万円がほぼ決定した

端末値引きの背景と政府の狙い

携帯大手は本来競うべき通信料金ではなく端末値引きで利用者を奪い合ってきた。値引きの原資は通信のもうけのため、通信料金の高止まりを招いている。端末メーカーも携帯会社や代理店からの販売奨励金に頼り、自ら定価を下げる努力をしなかった。

今後は通信と端末のそれぞれで競争が起きやすい環境をつくる

端末値引き20,000円はいつから?

スマートフォンは秋から規制を適用するが、タブレットや「ガラケー」と呼ばれる従来型携帯電話は来年1月からとなる予定。

一連の規制は利用者が100万人以下の格安スマホ会社には適用しない

端末値引きに対するキャリアの動き

2018年秋からソフトバンクは料金プランと携帯電話の購入は分離している

2019年6月からドコモも新プランで電話購入代金を分離した

スマミ
スマミ

月額料金は安くなったけど、
スマホ本体割引が規制されてちゃ
機種変更は簡単に出来ないね

端末割引上限20,000円

政府は、端末代金の値引きは、通信契約を条件とした割引やキャッシュバックを禁止する方針を維持しながら、上限をキャリアによる割引と代理店による割引の総額2万円としています。

総務省「20,000円」という金額の算出根拠について

各社の利用者1人あたりのARPU(月間平均収入)4,360円に、平均利益率(20.8%)と、平均利用期間(34カ月)を掛けて算出した「利用者1人あたりの利益見込み額」は3万円となり、「競争を促進するために、値引き額の上限をより制限する」として「3万円より1段階低い2万円」に設定したと説明。

「1段階が1万円の根拠」などについて、疑問が残る

端末値引き上限20,000円の例外

値引き例外

端末割引の上限は2万円。
24カ月以上の在庫端末や、製造中止端末で入荷から12カ月以上経過した端末などは例外

端末割引上限20,000円の影響

通信契約を条件とする端末値引きは2万円までにする。10万円を超える高価格端末の半額販売などはなくなる

上限20,000円の影響

新しい規則が適用された直後に、携帯電話の店頭で販売されるいくつかの一般的な携帯電話モデルの価格が、場合によっては上昇する。
現在、一部の通信事業者は、3年間の契約と引き換えに、新品の携帯電話で最大50%の割引を提供している

ヤスさん
ヤスさん

低価格端末や中古端末に需要が移りそう・・・。

通信事業者に通信料での競争を促す

6月スタートのプランは10月改正になる可能性がある

現在の市場では、主に携帯電話の初期割引で競合することによって新規顧客を獲得している。

前払い割引を制限する目的の1つは、消費者が異なる会社間で携帯電話の実際の価格を比較しやすいようにすることだが、政府は月額料金で競合するキャリアを急上昇させることも望んでいます。

この動きは携帯電話の卸売価格に下方圧力をかけるだろうとも考えられています。

国会可決

国会はすでに、電気通信料金を、携帯電話の料金から切り離すことを携帯電話事業者に義務付けるという改正電気通信事業法の改正を可決しました。

政府は、今後2年以内の販売戦略として、主要な携帯電話会社に携帯電話の初期割引を中止させることを目指している

実は長期優待割引も規制される

6月18日の総務省からの案では、長期利用割引に対しても制限が入った。「許容される利益の提供の範囲は1ヶ月分の料金程度」とある

政府の矛盾?

2016年の有識者会議では「長期利用者の優遇すべき」という声があがったため、総務省は長期利用者の優遇をキャリアに要請した。結果、各社は長期利用者の割引やポイント付与を強化したが、たった3年で掌を返した。

もし、長期利用割引で「1年で1ヶ月分の割引」となれば・・・

過去に、ソフトバンクがやっていたような「11ヶ月使えば1ヶ月は通信料金は無料」みたいなプランが出てくるかも。そうすれば、1年間、契約し続けようと思うし、1年経過してもまた1年使い続けたくなるため、結果「長期契約の拘束」となる。

現状どうすればいいの?

  • 解除料金1,000円
  • 端末割引上限を20,000円
  • 長期優待の規制

政府は、キャリアによるユーザーの「縛り」について規制し、MVNO含む携帯事業者の販売競争の促進を願っているが、実際ユーザーの求める結果と食い違いが出ているのでは無いだろうか?

これからは、スマホの乗り換えサイクルが長くなるため、機種のキャンペーンに注力を置いた選び方が必要となる

今お使いの機種が3年以上前の機種であれば、OSの問題も含め機種変更するのも良いかもしれない。

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